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1 外反母趾(がいはんぼし)とは?

みなさんはじめまして。私、Okapiと申します。

様々な足の疾患についてお話しをさせて頂きます。よろしくお願い致します。これから、足部疾患の中でもっともお悩みの方が多い外反母趾。その外反母趾(がいはんぼし)の病態と原因について、一緒に勉強しましょう。

<外反母趾とは?>

 読んで字のごとく、足の親指(母趾)が隣の人差し指に寄り添うように傾き(外反)、第一中足趾(ちゅうそくし)(せつ)関節(かんせつ)が変形する病態を言います(図1)。男性や子供も発症します。

2 外反母趾の病態

<外反母趾の病態>

 ほとんどの場合、足の親指が傾くだけでなく第一中足趾節関節の内反を伴います(図2)。また、扁平足(図3)や(かい)(ちょう)(そく)(図4)などの他の足部疾患も高率で合併します。特に足のアーチ構造の一つである横アーチが低くなり、親指から小指の付け根の幅が広くなる開張足は、外反母趾の前兆と考えられています。

3 重症度分類別に見る外反母趾の症状

<重症度分類別に見る外反母趾の症状>

 外反母趾は、第一()(せつ)(こつ)と第一(ちゅう)(そく)(こつ)のなす角度、外反母趾(がいはんぼし)(かく)(図5)によって正常から重度までの4段階に分類されます(表1)。

・軽度〜中等度前半

 外反母趾の方の足の裏には、高率で胼胝(べんち)(いわゆるタコ)が認められ、痛みを伴う場合があります。この胼胝は、先にお話しした横アーチが低下することで中足(ちゅうそく)骨頭(こっとう)が低下し、歩行時の最後の蹴り出しの際に繰り返し掛かる負担によって起こります。胼胝の好発部位は人差し指から中指の付け根です。

・中等度後半から重度前半

 親指の付け根の第一中足趾節関節の突出部が靴に当たることによって、バニオンと呼ばれる皮下(ひか)関節(かんせつ)包炎(ほうえん)を生じて、痛みが出現します。

 また、この突出部には皮下の浅い所に指先に向かう知覚神経が通っているため、痺れや痛みが出現することがあります。更に変形が進むと親指の第一中足趾節関節が脱臼(だっきゅう)を起こします。

・重度後半〜

 親指が(ねじ)れながら人差し指や中指の下に入り込み(図6)、持ち上げられた指が付け根の関節で脱臼することがあります。爪の変形が起こることもあります。

・外反母趾の重症度

 (表1)

重症度

角度

正常

15°未満

軽度

15°以上20°未満

中等度

20°以上40°未満

重度

40°以上

4 外反母趾の原因

<外反母趾の原因>

 外反母趾の原因は以下が考えられています。

 

 1.環境要因

 2.遺伝的要因

 3.病的要因

 環境要因として代表的なのは靴です。サイズや形が足に合わない靴を履き続けたり、踵の高いいわゆるハイヒールを履くことが原因で、外反母趾を生じます。外反母趾の90%以上はこの環境要因と言われています。

 遺伝的要因とは、親の形質遺伝(骨格など)や先天的特徴に由来するものです。親が外反母趾の場合その子供も外反母趾になる可能性があると言われています。ハイヒールを履かない男性や、小さな子供の外反母趾の原因とも言われています。

 病的要因とは、関節が破壊されるリウマチや、先にお話した偏平足・開張足などの他の足部疾患に由来するものです。

5 外反母趾の対策とその予防方法 〜つま先形〜

前回、外反母趾の大部分は「環境要因」、つまり靴によって起こるとお話ししましたが、それは一体どう言うことでしょうか。靴と外反母趾にはどのような関係があるのでしょうか。

 そこで今回は、靴と外反母趾の関係を「つま先形と靴先型」から見てみたいと思います。

<つま先形と靴先型の関係>

つま先形

 みなさん、靴下を脱いでご自分のつま先を見てください。

 何指が一番長いですか?

 「私は親指。みんな、親指が一番長いでしょ?」と思われた方、顔形が一人一人違うように、足趾の長さも人それぞれ違うんです。

 足趾の長さは人それぞれですが、一般的につま先形は以下の3つのタイプに分類されます。

・エジプト足

 親指が一番長いつま先形です。日本人の約70%がこのタイプで、他のつま先形に比べて外反母趾に成りやすいと言われています。その理由は後で。

・ギリシャ足

 人差し指が一番長いつま先形です。欧米人に一番多いと言われています。

・スクエア足

 足趾の長さの差があまりないつま先形です。

 いかがですか?皆同じと思われがちなつま先形ですが、いろんなタイプがあるんですね。

6 外反母趾の対策とその予防方法 〜靴先型〜

■靴先型

続いて靴の靴先型を見てみましょう。

現在では、魔女の靴みたいな尖った靴先や、ピエロの靴みたいに風船の様な靴先を持った靴が販売されていますが、この様な特別なケースを除くと、基本的には下の3つのタイプに分けられます。

特にオブリーク型とラウンド型は、良く見比べないと判りにくいです。

・オブリーク型…親指部分が頂点になる靴先型です。

・ラウンド型…人差し指から中指部分が頂点となる靴先型です。

・スクエア型…靴先型が箱型のものや、丸箱型のものがありす。

そうそう、つま先形のところで、「エジプト足は外反母趾に成り易い」って話しをましたが、それは何故か…。

 実は市販されている靴の靴先型の多くは「ラウンド型」なんです。日本人に一番多いと言われるエジプト足の方がラウンド型の靴を履いたらどうなるでしょう…。ラウンド型の靴は人差し指から中指部分が先端に来る靴先型ですから、親指が長いエジプト足の日本人がこれを履けば当然親指が小指側に押されて傾いてしまいます。このような状況が長く続けば外反母趾になることは容易に想像できると思います。

 以上、つま先形と靴先型をそれぞれ見てきました。

 両者には密接な関係があって、自分のつま先形に合った靴先型の靴を選ぶことが重要で、それが外反母趾予防になるわけですね。

7 靴のはなし〜 靴の各部名称 〜

前回は、外反母趾予防にはご自身の足に合った靴を選ぶことが重要であるとお話しさせて頂きました。

でも実際にどんな点に注意して靴を選べば良いの…?’

そこで今回はそんな声にお応えして、靴についてお話ししたいと思います。

靴の各部名称

 ‘靴のハナシ’第1回目は靴の各部名称です。‘靴の各部名称…必要なの?’とお思いになる方もいらっしゃるかも知れませんが、ご自身の足に合った靴を選ぶためにはこの知識は不可欠です。と言っても、私たちは靴を作る訳ではありませんので、靴選びに必要な最低限の知識で良いのです。

靴の各部名称が解ると、今まで解らなかった店員さんの説明が理解できたりするものです。靴選びを店員さん任せにせず、これらの用語を使って店員さんに質問してみましょう。店員さんビックリしますよ(ムムッ?この人よくしっているなぁ〜なあんて!)

では早速見ていきましょう。一言で靴と言ってもその種類は様々ですが、ここではウォーキング・シューズ、ハイヒールの2種類について、その各部名称を見てみます。

.Εーキングシューズ

▲魯ぅ辧璽

8 靴のはなし〜靴のサイズ〜

皆さんは靴を購入されるとき何を基準に選ばれていますか?

価格、デザインそれともメーカーでしょうか。靴を選ぶ基準は人それぞれですが、誰にでも共通している基準、それはサイズです。いくら気に入ったデザインで合っても、足に合わないのであれば意味がありませんね。

 では靴のサイズってどのように決められているのでしょうか。

 日本の靴のサイズはJIS(ジスと読む・日本工業規格)によって決められていて、足の長軸方向の長さである‘足長’と、親指と小指の付け根下の出っ張り部分をぐるっと囲んだ周径の‘足囲(ウィズとも呼ばれる)’‘足幅’によって決まっています(図1・図2)。

この靴のサイズは靴に適合する足のサイズで決められていて、足長は通常23.0cmとか23.5cmなどと表示されます(足長は0.5刻み表示)。一方、足囲は、アルファベットで表示されます。一つの足長に対して複数の足囲が設定されていて、足長に対してもっとも平均的な足囲を表すのが`E’です。そこから足囲が増すにつれてEEEEEとなります(0.6cm刻み)。ちなみに足囲が減少するにつれてDC…となります。

お時間の許す方は図1、図2の方法でご自分の足のサイズを測って見てください。ただ、測定時にチョットした注意点があります。

・測定時の注意点

_拿鼎靴疹態で測定する。

足底に紙を敷いて、必ず荷重した状態(足を床に着ける)で測定する。

 ※図1は便宜上足底から解説しています

鉛筆などで紙にマーキングする際は、紙と鉛筆が直角になるように足に沿わすように

する。

 ※他の人にマーキングしてもらいましょう

足囲を測定する際は、メジャーを締めすぎない。

 測定された方、いかがだったでしょうか。ご自分が普段履いていらっしゃる靴の寸法との差に気付かれるはずです。多くの方は普段履きの靴の表記サイズと実際に測定した足囲のサイズはJIS規格表の方が大きいのではないでしょうか。

 さて、ここで勘の言い方はお気付きになられたと思います。

‘これだけ細かく規格が決められているんだったら、私に合う靴があるはずなのに…何でないの?’と。そうなんです。規格表上ではサイズがあるのですが、実際に極少数しか製造されていないサイズもあるのです。ですからこの様なことが起こります。

やはり、需要の少ないサイズや、極端に大きいまたは小さいサイズは販売上の理由から極少数しか製造されないようです。

 今回は‘靴のサイズ’についてお話しをさせて頂きました。ただこれらの数値はあくまでも目安(参考値と)考えた方が良いと思います。新しい靴を購入する際は自分にあったサイズの靴であっても、あくまでも寸法的な目安ですので、必ず両足に履き、実際に歩いてみることが必要です。

9 外反母趾とハイヒール

ハイヒール靴と言えばオシャレな女性には欠かせないアイテムですね。しかしこのハイヒール靴、足にトラブルを起こすことがあります。

ハイヒール靴による足のトラブルで最も多いのは外反母趾と言われています。では何故、ハイヒール靴は外反母趾の原因となるのでしょうか。

そこで今回はこの謎に迫ってみたいと思います。

・ハイヒール靴着用時の身体重心位置の変化とつま先への荷重増加

 図1は、裸足で立ったときの身体重心位置が足部のどこに位置しているかを示しています。側方から診た場合、身体重心は外くるぶしのやや前方に位置しています。

図2は、ハイヒール靴を着用した時の身体重心位置を示しています。踵が高くなった分、ほとんどの方の身体重心は裸足の場合と比べてつま先方向に移動します(ただし例外もありますが)。つまり、ヒール高が高くなればなる程つま先への荷重量が増加します。

  データ的には、ハイヒール靴を履くと、足にかかる体重はつま先に集中します。4cmのヒール高で約1.5倍、9cmのヒール高で約3倍と言われています。

・つま先に身体重心が移動する事で起こること

 ヒール高が高い程つま先への荷重量が増加することはお分かり頂いたと思います。では、つま先に荷重が掛かることで足部にどのような変化が起こるのでしょう。

 以前、足部には3つのアーチがあるとお話しさせて頂きましたが、ヒール高が高くなると、3つのアーチの内、前足部アーチへの負荷が増します。この様な状態が長期間に渡ると荷重量が増した前足部アーチは次第に潰れ、これも以前お話させて頂きましたが、やがて開張足、中足骨頭痛や足底腱膜炎などを呈する様になります。

特に開張足は外反母趾の前駆症状と言われていることを考えると、ハイヒール靴着用に伴う前足部アーチへの負荷増大が、いかにして外反母趾発症の危険性をはらんでいるかお分かり頂けると思います。

10 タコとウオノメ

おしゃれな女性の憎っくき敵、足に出来る‘タコ’や‘魚の目’。

素足になる機会の多いこの時期は特に気になりますね。

 今日は、悩んでいらっしゃる方も多い、足に出来る‘タコ’や‘魚の目’についてお話したいと思います。

足のタコ・魚の目の原因)

 どちらも、長期間に渡って、一定部位に‘圧迫’や‘ズレ’と言った機械的刺激が加わる事によって起こります。

 そしてこれらの刺激から、その部位の皮膚を肥厚させることによって体を守ろうとする生体防御反応の一つです。

 足に合わないサイズや形状の靴を長期間履いたりする事によって生じる事が多いのですが、変形性関節症や先天的な足の変形、リウマチなどの進行性の慢性関節疾患が元になり、生じる場合もあります。

タコ・魚の目とは?)

.織

正式名称は‘胼胝(べんち)’と言います。

 図のように、皮膚構造の内、角質層が肥厚して起こるのがタコです。基本的に痛みは出現しませんが、肥厚が強くなると荷重が掛かったりしたときに皮下組織が圧迫され痛みを生じる場合があります。

▲Εノメ

正式名称は‘鶏眼(けいがん)’と言います。

 発生機序はタコと同じですが、タコとの大きな違いは、名前の由来ともなっている魚の目の様な‘芯’呼ばれる部分があることです。

 この芯は角質層が真皮層に向かって楔型に肥厚するために、荷重が掛かった時などに強い痛みを感じます。

好発部位)

 〜図1より〜

 ・指背(指節間関節)

   ハンマートゥーの方や5cm以上の踵高の靴(いわゆるハイヒール)を常用している方

は注意(踵高5cm以上で足が前滑りを起こします)

・小指の付け根外側(第5中足指節関節)

   つま先が尖った形状の靴や踵高の高い靴を常用している方、

内反小指の方は注意

 〜図2より〜

 ・指の間

  つま先が尖った形状の靴を常用している方は注意 

 ・第2〜3指の付け根(第2〜3中足指節関節)

  開張足(外反母趾の前兆と言われている)の方は注意

 ・親指の付け根内側(第1中足指節関節)

  外反母趾の方は注意 

タコ・魚の目に対する病院での治療方法

タコ)

  タコは基本的に痛みを伴う事がなく、日常生活に支障を来すことがないため、通常治療対象になることはありません。

  ただ、肥厚の程度が強く荷重時に皮下組織が圧迫され痛みが場合はメスで削るなどの処置が必要になる場合があります。

魚の目)

・冷凍凝固療法

  魚の目の部分を液体窒素などで冷凍し、組織を壊死させ取り除く方法です。

・メスによる切除

   魚の目をメスで切開して取り除きます。予め薬品で魚の目を柔らかくしたり、局所麻

酔を使う場合があります。

・レーザーによる除去

  芯の部分だけを取り除く方法です。

家庭で行われているケア方法と注意点)

魚の目)

  市販薬(サリチル酸)を使って魚の目を浸軟させ取り除く方法がとられます。しかしこの方法は、周囲の健康な皮膚も取り除くことになってしまうなどの問題もあります。

  また、クッション材などの魚の目に掛かる力を和らげるものもあります。芯を取ろうとするあまり化膿させてしまう場合がありますので注意が必要です。

タコ)

  肥厚した角質層をヤスリ(ファイルとも言う)で削るのが一般的ですが、削り過ぎないように注意が必要です。

痛みを伴うことは少ないので、放置されることも多いです。

11. タコ・ウオの目と靴

今回は、タコ・魚の目に対する靴の影響についてお話ししたいと思います。

◆タコ・魚の目サイン 

前回、タコや魚の目は、長期間に渡って一定部位に「圧迫」や「ズレ」と言った機械的刺激が加わることによって生じるとお話しさせて頂きましたが、それを引き起こす原因の一つが靴です。

 靴を脱いだ時に、痛みはないものの親指や小指の付け根が赤くなっていたりした経験はありませんか?

 実はこの赤くなっていた部分、靴を履いている時に「圧迫」や「ズレ」を受けていた部分です。今は赤くなっているだけですが、そのまま放置しておくとタコや魚の目になる可能性があります。

 タコ・魚の目サインにご注意を!!

◆タコや魚の目の原因になる靴ってどんな靴?

 タコや魚の目になりやすい靴の特徴を挙げてみましょう。

 ー分の足サイズに合っていない靴(長さ・幅)

     自分の足を小さくそしてスマート見せたいのが女心と言うもの。でも小さすぎる靴、

幅の細すぎる靴は足に負担を掛けてしまいます。では大きな靴なら良いのかと言うと

そうではありません。大きな靴では足が前滑りを起こしてしまうため、同じようなこ

とが起こります。

 靴底の薄い靴

   着地時の地面からのショックを充分に吸収できないために足裏に圧力が掛ってしまい

ます。

 l高のある靴(いわゆるハイヒール靴など)

  踵が高くなることで、足指の付け根から指にかけて荷重が集中してしまいます。

◆どんな靴を選べばイイの?

  靴選びって本当に難しいですね。

‘この靴イイわよ’何て友達に薦められて買ってはみたものの、どうしても指の付け根が当たって痛くて履けない。‘履いてから買えばよかった…。’何てことはよくある話ですね。

一人ひとりの顔形が違うように、足の形も千差万別。こんなことにならない様に、

靴選びは慎重にしたいですよね。

◆靴のフィッティング

 タコ・魚の目を防ぐには靴のフィッティングが重要です。

 デザインも重要ですが、最も重要なのは自分の足に合った靴を履くことです。

 

 お気に入りの靴が見つかったら、まず履いてみて各部のフィッティングを確認しましょう。


 ■靴を履いて確認したいフィッティング4項目

′部分のフィッティング

  踵を上げた時に靴が抜けないですか?

△弔淦萇分のフィッティング

 つま先に1cmから1.5cmの余裕がありますか?

 指を動かすことが出来ますか?

l(くるぶし)部分のフィッティング

 履き口が足にフィットしていますか?

履き口が踝に当たっていませんか? 

た道悗ら小指の指の付け根を結んだラインのフィッティング

  親指、小指が圧迫されていませんか?

  靴の縫製部分が当たっていませんか?

  

◆インソールによるタコ・魚の目の対処方法

 前回お話しさせて頂いた、病院での処置や家庭でのケア以外の方法をお話しします。

 今回、タコ・魚の目の原因の一つとして靴を取り上げましたが、そもそも足に原因がある場合があります。

 特に外反母趾や開張足の方、リウマチなどの疾患により足の変形を来たしている方は一定部位に圧が掛りやすく、タコ・魚の目が出来る可能性が高いと言えます。

 そしてこの様な方の場合は、靴選びの選択肢が非常に狭くなるため、仕方なく足に合わない靴を無理して履いてしまう傾向があります。

 出来る事ならば、オーダーメイドの靴を作るのがベストなのかもしれませんが、金額的にもかなり高額になりますし、何足も作るには経済的負担も無視できません。

 そこで、ご提案するのが‘インソール’です。インソールと言うと、単なる土踏まず支えとお思いの方もいらっしゃると思いますが、現在では足の機能を考慮したインソールも多く開発されています。スポーツの分野ではこの機能性を生かしてフォーマンスアップのために利用し、実際に記録が伸びた例もある様です。

そしてインソールは比較的安価であることも魅力です。メーカーにもよりますが、安価なものでは千円以内ですし、これならば幾つかの種類を試してみることも可能ですね。もちろん競技用インソールとなると、1足分で二万円近くするものもありますが。

また、インソールは病院でも作ることが出来ます。医師がインソールを必要と判断すれば‘装具(そうぐ)’と言う形で作ることが出来ます。医療保険の適応にもなりますので、経済的負担も軽く済みます。

◆インソールの紹介と効果

 インソールは単に土踏まず支えではありません。

足の3つのアーチ構造を支えるのはもちろんですが、タコ・魚の目が出来る可能性が高い外反母趾や開張足の方、リウマチなどの疾患により足の変形を来たしている方に対しては、一定の部位に掛る圧を分散したり歩行時の衝撃を和らげる効果があります。

膝痛や腰痛に有効な場合もあります。

12 いぼ

前回「タコ・魚の目」についてお話ししましたが、今回はこれらと間違えられることも多い「イボ」についてお話ししたいと思います。

■イボとは?

 みなさん、皮膚に出来た小さな「できもの」をよく「イボ」と呼んだりしますよね。

この「イボ」、医学的には「疣贅(ユウゼイ)」と言い、その原因は「ヒトパピローマウイルス(ヒト乳頭腫ウイルス)」と呼ばれるウイルスです。このウイルスは実に100種類以上が確認されていて、種類によって様々な症状と外観を呈します。

 なお、ウイルスを含まない「老人性疣贅」と言うものもありますが、ここではウイルスを含む疣贅についてお話しします。

 さて、ここでお話ししていると、疣贅は足にしか出来ないと思われるかもしれませんが、実は足を始め手や体の様々な部位に出来ます。通常は、触れただけでは感染しませんが、傷などにウイルスが付着すると感染します。特に傷が出来やすい手足は好発部位と言えます。

■疣贅の種類

 ウイルスの種類によって様々な症状と外観を呈するとお話ししましたが、全てについてお話し出来ませんので、ここでは足に出来るタコや魚の目と間違えやすい疣贅について見てみます。

文字通り、足の裏に出来る疣贅です。特に魚の目に似ている「ミルメシア」には注意が必要です。イジったり切ったりすると感染が他の部位に拡がります。1型ウイルスが原因

タコや魚の目と間違えやすい上記2つの疣贅ですが、これらとの鑑別点としては以下の2つが揚げられます。


”縮未‘カサカサ’している。

∪擇辰燭蟶錣辰燭蠅垢襪函表面に赤い点もしくは赤黒い点、つまり出血点が見える。

 ※特に△砲弔い討魯織魁Φの目との大きな鑑別点となります。

■疣贅の治療方法

・凍結療法

 もっともよく行われるもので、皮膚科や形成外科で行われる液体窒素で疣贅を凍結させる方法です。これは、極低温で疣贅を凍結させ、ウイルスを死滅させるものです。ただ、治療の性質上局所的に凍傷を生じさせるため、少々痛みが伴います。治療は、数回に渡って行います。

・内服治療

 ヨクイニンと言う薬を服用する方法。あまり有効性は高くない様です。

・外用薬治療

 MCAやTCAと呼ばれる薬剤を塗布する方法。

・レーザー照射療法

 直接的に疣贅を除去する方法です。除去には痛みが伴うので、局所麻酔を用います。数回に渡って行うこともあります。

・その他

 電気照射、PDT など

 以上、疣贅についてお話ししました。

 疣贅は気になって自分で切ったり削ったりすると、大きくなったり余計に拡がったりする事がありますので、「あれ? イボかな?」と思われたら迷わず皮膚科を受診してください。足裏の疣贅は完治までに時間が掛かかりますが、根気よく続けることが重要です。

13.スポーツクライミング選手の足に生じた『タコ』

スポーツ選手は時として私たちに大きな感動と希望を与えてくれます。去年のサッカー女子WCではなでしこジャパンが優勝。東日本大震災で甚大な被害を受けた被災地に大きな希望と感動を与えてくれました。また最近では、残念ながらロンドン五輪代表からは外れてしまいましたが、公務員ランナーの川内選手の激走ぶりは記憶に新しい所ですね。

そんな希望と感動与えてくれるスポーツ選手達ですが、それは日々のたゆまぬ努力があってこそ。その陰には人には言えない様々な苦労や悩みがあります。特に身体に関しては競技成績やパフォーマンスに影響を及ぼすため深刻です。

ではそろそろスポーツクライミングに話しを移しましょう。

個人的なお話しで恐縮ですが、現在私はスポーツクライミングと言うスポーツにフィジカルトレーナーとして関わらせて頂いています。いささかマイナーなスポーツですが、2020年のオリンピック種目候補にも挙がっていますのでご存じの方もいらっしゃるでしょうか。

≪写真;競技用人工壁 高さ20m  プロクライマー 松島選手≫

さてこのスポーツ、競技特性上特殊な形のシューズを履きます。

下の写真がそれです。

これがシューズ?

と思われる方もいらっしゃると思いますが、これは岩やホールドと呼ばれる手掛り足がかりの僅かな出っ張りや窪みに滑らず足先を載せるために進化した結果です。ですからつま先の形も尖っているのです(赤○)。

ちなみにこのシューズは上級者用のもので、この他にも幾つかの形状があります。

さてこのシューズ、形もさることながらその選び方も特殊。

下の次の写真を見てください。

*上記写真:別冊山と渓谷『クライミング ジョイ』No2 spring&summer issue apr2009 P014より転載

通常靴選びは自分の足のサイズよりも若干大きめを選びますよね。

ところが、スポーツクライミング用シューズは自分の足のサイズよりも小さいものを選びます。

ですからシューズの中の足は…。

≪写真;シューズの中の足の形≫

*上記写真;別冊山と渓谷『クライミングジョイ』NO4 spring&summer issue apr.2010 P074

これが最もスポーツクライミングに適したシューズです。

これまで私がお話ししてきた靴選びとは全く逆ですね。

最も足に悪い靴が、スポーツクライミングにとっては最も適したシューズとなります。

では、この様なシューズを履いているスポーツクライミング選手の足はどうなっているのかと言うと…。

≪足指関節の指背部分に生じたタコ≫

≪足指関節の指背部分に生じたタコ≫

≪小指の外側面のタコ≫

上の3枚の写真は、東京都所属のある女性ユースクライミング選手の足です。

赤丸の部分にタコが幾つもあるのがお分かりいただけると思います。

我々から見ると‘痛そぉ〜’何て思ってしまいますが、当のご本人によれば痛みは全くないとのこと。

それにしても女性ユース選手といえば花も恥じらう女子高生。

これからの季節、裸足でサンダルやミュールを履くのに気にならないのかなぁ…。何て要らぬ心配をしてしまうのですが、当の本人はぜ全く気にしていない様子。

今回も足のタコ撮らせてとお願いしたら‘エ〜ッ’何て言いながら靴下を脱いで撮影させてくれました。

ありがとうございました!

タコもスポーツクライミング選手にとってはある意味勲章みたいなものかもしれないですね。

では突然ですがここで質問です。

皆さんこのタコ、‘取った方が良い’それとも‘取らない方が良い’どちらだと思われますか?

‘そりゃタコは取った方が良いでしょ!’と多くの方は思われるのではないでしょうか。

で、答えは…。

その答えを導き出すには、そもそもこのタコが何故出来たのか考える必要があります。

以前お話ししたように、タコは特定の部位に持続して加わる圧迫や摩擦から体を守ろうとする防御反応の一つです。

つまり、この場合はスポーツクライミングと言う競技特性上必要な小さいサイズのシューズを履くことによって、最も強い圧迫や摩擦が生じた足指関節の背側、小指の外側面にタコが必然的に生じたものと考えることが出来ます。

と言うことで、答えは基本的には‘取らない方が良い’と思います。

ではそれは何故か?

それは取った場合に選手としての立場から考えると以下の2つの弊害が起こる可能性があるからです。

タコを取ることによってそれまでタコがクッションの役割となり防がれていた摩擦や圧迫が足に伝わり易くなり痛みが生じる可能性がある。

足部の感覚が変化する可能性がある。

‘選手としての立場’とあえて前置きしたのには訳があります。

選手としてスポーツを行うからには、競技成績を残さなければならないからです。それを考えると上記の2点はパフォーマンスを変化させ、競技成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

さて、ここまで取ることによって起こる弊害についてお話ししました。しかし、もちろん例外もあります。

それはどの様な場合か?

タコって肥厚(厚く)してくると気になるものですよね。肥厚し過ぎて気になってしまい、競技に集中出来なかったり、競技成績に影響が出るようであれば削ったほうが良いと思います。ただこの様な場合でも、一度に全部削り取ってしまうような事は絶対に避けるべきです。シューズとの‘当たり’を見ながら少しずつ削るようにしてください。間違っても全て削るような事はしないでください。

今回スポーツクライミング選手の足に生じたタコについてお話しましたが、このことは他の競技にも言えることだと思いますので留意頂ければと思います。

大切なことは、タコが出来たから取ると言うのではなく、前述の取ることによって生じる弊害を知った上で対処する事です。

14.外反母趾 防止と改善 その1

外反母趾 防止と改善その1

「外反母趾に対するタオルギャザー運動の適応判断とアプローチ」

オルギャザー運動は足部機能を高めて、外反母趾の防止や改善に効果のある運動として一般的にも広く知られていますが、その一方で、適応判断を誤ると外反母趾を助長する可能性があります。

 そこで今回は、タオルギャザー運動の適応判断とアプローチについて、何回かに分けてお話ししたいと思います。

 初回の今日は‘適応判断’についてお話します。

機ヅ応判断に必要な情報

  1. 一般情報現病歴・スポーツ歴・靴履歴 など)

  2. 画像情報(外反母趾角・開張度・関節変形 など)

  3. 理学的情報(関節可動域・筋力・歩行分析・足部評価 など)

 こんなにたくさんの情報が必要なの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、それだけ「タオルギャザー運動」の適応判断はしっかりと慎重に行います。

 適応判断ではまず外反母趾の‘可塑性’が重要となります(下図)。外反母趾の方の中には外反変形が強度であっても可塑性を認める例があり、この様な例では適応と考えられます。逆にリウマチの方では、変形が軽度であっても疼痛の強い例では可塑性が低下している場合が認められ、この様な例では適応外と考えられます。

次に重要となるのは‘自動運動性’です。外反母趾が高度になってくると、関節の可動域制限や筋力低下により自動運動性が低下している方も多く見受けられます。この様な例では自動運動時に母趾趾腹(指の腹)が垂直に床面を押すことが出来なくなります。これでは運動の効果が期待出来ないばかりか、より外反母趾が進行する可能性があるので注意が必要です。

下図は、前述の内容を「適応判断簡易チャート」として表したものです。

15. 外反母趾 防止と改善 その2

外反母趾 防止と改善 その2

「外反母趾に対するタオルギャザー運動の適応判断とアプローチ」

前回からの続きです。

タオルギャザー運動の適応があり効果が期待できる場合は、テーピングを用いて「骨アライメント」、「筋の走行」を正しい生理的位置関係に近づける様、足部立体構造のリモデリングを行います。

外反母趾が進行し、第一中足趾節関節の亜脱臼を伴う例では、リモデリングにより疼痛が出現する場合があるので、その場合は仮に疼痛の出現しない関節可動域が存在すればその範囲での運動を評価し適応を判断します。バニオン等により疼痛が強度の例では、症状が鎮静化してから判断します。

リモデリングにより、足部立体構造が再構築されています。

16.外反母趾 防止と改善その3

「外反母趾に対するタオルギャザー運動の適応とアプローチ」その

2回に渡ってお送りした「外反母趾に対するタオルギャザー運動の適応とアプローチ」ですが、3回目の今回が最後となります。

前回はテーピングによる足部立体構造のリモデリングのお話をさせて頂きましたが、立体構造がリモデリングされれば、母趾趾腹が垂直に床面を押す事が出来る事を確認後、いよいよタオルギャザー運動を開始します。

しかしちょっと待ってください!

タオルギャザー運動時には、下の写真の様な代償運動に注意が必要です。代償による運動では本来のタオルギャザー運動の効果が得られないばかりか、ともすれば外反母趾を悪化させてしまう場合もあるのです。代償をしっかりと理解してから運動を開始してください。

※タオルギャザー運動中に痛み等が発生したら直ちに運動を中止してください

どうしても、代償運動が生じてしまう場合は、下記の様に雑誌などを用いて、踵部分を少し高くするとやり易くなります。

3回に渡ってお送りしてきた「外反母趾に対するタオルギャザー運動の適応とアプローチ」ですが、いかがだったでしょうか?

インターネットの発達により、欲しい情報が簡単に手に入る時代になっています。医療情報に関しても同様で、簡単なキーワードを入力し検索すれば、今まで医療関係者しか知り得なかった専門的な知識をも手に入れる事が可能です。

外反母趾に関しても様々な情報が提供され、今回のタオルギャザー運動を例に取ればあたかも外反母趾が治癒するかの様な記述も多く散見されます。しかし実際は適応判断を誤ると逆効果になりかねない危険性をはらんでいます。

情報を受け取る側にもその情報が正しいかどうかの取捨選択能力が求められますが、われわれ医療者側も正しい情報の発信を心掛けたいと思います。

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